サービスとしての統合コミュニケーション
サービスとしての統合コミュニケーション (UCaaS) とは、通話、チャット、ビデオ、電話会議などのアプリとサービスを 1 つのクラウドベースのプラットフォームにまとめたものです。
コラボレーションを Microsoft Teams で効率化しましょう
オンライン会議、音声/ビデオ通話、チャット、ファイル共有、ストレージを利用して場所を問わずつながりましょう。これらのすべてがシンプルな統合型のインターフェイスに集められています。
生産性を高める
コラボレーション ツールが組み込まれているので、プロジェクトの作業をリアルタイムで行い、アイデアを共有し、情報をすばやく入手することができます。
ビジネス プロセスの向上
ワークフローとコミュニケーションを一元化してより多くのことを、より速く達成しましょう。しかも、情報サイロを減らすことができます。
変更を受け入れて進化
最新のテクノロジと継続的なソリューションの機能強化を活用して、お客様のビジネスを前進させることができます。
スケールアップもダウンも可能
チーム メンバーの追加も削除も簡単です。ニーズの変化に合わせて適応でき、そのために必要な技術リソースは最小限です。
柔軟性とつながりの文化を構築しましょう
仕事をどこで行うときでも、チームとしてより多くを達成するのに必要なリソースを入手できます。
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ビデオ会議
セキュリティを維持しながら電話会議、バーチャル イベント、1 対 1 ミーティングを開催できます。コラボレーションを効率化するとともに、個人としてつながることができます。
電話会議
Teams アプリを使用すると、ダイヤルイン番号と会議 ID を使用して会議に参加するだけでなく、ダイヤルアウトして他の人を追加することもできるので、全員をひとつに集めることができます。
コンテンツ共有とコラボレーション
Teams に組み込まれているクラウド ファイル共有とコラボレーションのツールを使用して、コンテンツの保存、共有、アクセス、編集をリアルタイムで行うことができます。
会議内メッセージング
チャット、ライブ リアクション、ファイル共有の機能を使用すると、会議中のディスカッションや質問をしやすくなります。
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メッセージング
個人またはグループへのメッセージとチーム チャネルの中で、自分の考えを表現するとともにファイルを共有することができます。チャットとビデオ通話との切り替えもクリック 1 回です。
1 対 1 のチャット
チーム メンバーの 1 人と即座にコミュニケーションを取り、リンクやファイルをその人とだけ共有し、その場でフィードバックを受け取ることができるので、効率が向上し、つながりを築くことができます。
グループ チャット
常に情報を整理し、より効果的にコラボレーションしましょう。一元化したコミュニケーションで更新情報を共有し、一緒にブレーンストーミングし、全員の認識をそろえることができます。
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プラットフォーム統合
相互接続された多様なアプリとサービスを活用してワークフローの効率を高めましょう。部署を横断して共同作業するのに役立ち、いつでもつながることができます。
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プラットフォーム拡張性
既にお使いのアプリやサービスを Teams に統合して、ワークフローとビジネス プロセスを向上させましょう。
サービスとしての統合コミュニケーション (UCaaS) とは?
UCaaS はクラウド デリバリー モデルの 1 つであり、統合コミュニケーション (UC) つまりチャット、ファイル共有、テレフォニー、ビデオ会議などのツールを 1 つのインターフェイスまたはプラットフォームにまとめたものです。
統合コミュニケーションとコラボレーションによって、企業はワークフローとプロセスをコントロールしやすくなり、従業員はより良いつながりを保つことができます。統合コミュニケーションのソリューションを導入すると、複数のコミュニケーション ツールの切り替えも不要になり、ワークプレイスの組織化、効率、生産性が向上します。
UCaaS は何を表すか?
"統合コミュニケーション (unified communications)" とは、コミュニケーションと生産性向上のための多様なツールを統合して 1 つのプラットフォームにまとめたものを指します。UC プラットフォームに含まれる一般的なツールとしては、VoIP 電話、インスタント メッセージ (IM)、メール、オンライン ミーティング、会議、カレンダーとスケジューリングなどがあります。
"サービスとしての (as a service)" は、クラウド サービスとソフトウェアに使用されるデリバリー モデルを指します。
UC と UCaaS の違い
UC と UCaaS の一番の違いは、統合コミュニケーション プロバイダーがどこでホストされるかです。UC は広義の用語であり、これには UCaaS も含まれます。また、クラウド ベースと、オンプレミスでホストされるものの両方があり得ます。UCaaS はクラウド ベースのみです。
UCaaS のシステムはクラウド ベースであることから、一般的には従来のオンプレミス UC システムよりもスケーリングが簡単で、コスト効果も高くなります。多くの UCaaS ソリューションが月間または年間のサブスクリプションで運用されており、価格は階層型サービスとユーザー数に基づいています。対照的に、従来のオンプレミス UC プラットフォームでは、初期投資が高額になることに加えて、保守とライセンスの料金も発生します。
統合コミュニケーション テクノロジのしくみは?
UC テクノロジでは単一のインターフェイスを使用してコミュニケーションが管理されるので、チームがチャネル間をシームレスに切り替えることができます。たとえば仕事仲間へのメッセージングから、顧客との通話に、あるいは利害関係者とのビデオ会議に切り替えることもできます。サービスごとに異なる、複数のプラットフォームまたはプロバイダーを必要とする代わりに、UCaaS では企業が毎日使用している多数のコミュニケーション ツールが効率化されて 1 つのプラットフォームに集められるので、コラボレーションと生産性が向上します。
UCaaS はインターネットを介して機能するので、従業員は自分に必要なツールにほぼどのデバイスからでも、いつでもアクセスできます。つまり、従業員はオフィス、自宅、移動中など、どこにいるときでも効率的に仕事を遂行し、つながりを保つことができます。
クラウド デリバリー モデル
UC プラットフォームを従来のオンプレミス ネットワーク上でホストする代わりに、UCaaS のソリューションはセキュリティを維持しながらインターネット上でホストされます。そのため、現場での保守と技術サポートは不要になり、UC のソリューションの展開に要する時間と費用が少なくなります。このことは特に、ビジネスが成長していくときや、組織が変化を必要としているときに有益です。クラウドベースの UC ソリューションは、モバイルまたはハイブリッドの従業員をサポートすることに関しても優れているため、企業がオフィスと交通費の両方の支出を節約するのに役立ちます。
UCaaS の必須の機能とは?
UCaaS システムは、企業の効率と生産性の向上に役立つとともに、従業員がどこからでもつながりを保つのに役立ちます。UCaaS の必須の機能としては、次のものがあります。
- チャット: インスタント メッセージ (IM) は、分散したチームがリアルタイムでつながるのに役立ちます。チャットには多くの場合、個人やグループとのメッセージング、チームとプロジェクトのチャネル、埋め込まれたファイル共有機能などの機能が含まれており、すばやく手軽にコミュニケーションを取ることができます。
- 音声: 電話のサービス (通話転送、会議通話、通話レコーディング、高度な通話ルーティングなど) は、企業が意思決定の時間を短縮するのに役立ちます。UCaaS では、音声通信機能には VoIP テクノロジが使用されます。
- ビデオ: ビデオ機能によってチームのオンライン会議が可能になり、互いのタイム ゾーンが異なるような場合でも顔を見ながらやり取りすることができます。高度なコラボレーション機能、たとえば画面共有、レコーディング、チャットは、チームがこの必須のツールを最大限に活用するのに役立ちます。
- コラボレーション: コラボレーションの機能としては、カレンダーとスケジューリング、ファイル共有、プロジェクト マネジメント ツールなどがあり、従業員が仕事を機能横断で、ゴールに沿って遂行することが簡単になります。
UCaaS の利点
効果的なコミュニケーションは規模を問わず、どの企業にも不可欠です。特に、恒久的なハイブリッド/リモート ワーク モデルを導入する企業が増えているときです。しかし、UCaaS が役立つのはチームのバーチャルなコラボレーションだけではなく、変化する市場の中で企業が競争力を維持していくのにも役立ちます。
UCaaS の主な利点としては、次のものがあります。
- コストの縮小
UCaaS はクラウドベースであり、1 つのインターフェイス内で機能するため、企業が保守、ライセンス料、初期インストールのために支出する金額は少なくなります。また、オフィス費用と交通費も節約できる可能性があります。
- スケーラビリティ
UCaaS のソリューションを利用するとオンボーディングがシンプルになり、チームの成長に合わせて新しいユーザーを追加するのも簡単になります。UCaaS のシステムには、ビジネス プロセスを向上させる最新のテクノロジも採用されており、自動的に更新されて新しいセキュリティ機能、ツール、アプリが反映されます。
- 生産性の向上
いくつものプラットフォームにわたって作業する代わりに、従業員は自分に必要なものすべてを一元化した場所で入手できるので、ワークフローの効率とプロジェクト マネジメントが向上します。このことは、チームがより速く行動して仕事の質を高めるのに役立ちます。
- 柔軟性
多様なコミュニケーション ツールを 1 つのプラットフォームにまとめた UCaaS は、企業が変化にすばやく対応して適応することに加えて、顧客のニーズにより速く対応することにも役立ちます。UCaaS には、信頼性の高いインターネット接続があれば従業員がほぼどこからでも、どのデバイスでも仕事を遂行できるという利点もあります。
統合コミュニケーション テクノロジの長所と短所
UCaaS にはビジネスにとって多数の利点がありますが、考慮が必要な短所もあります。
UCaaS の長所としては、次のものがあります。
- 速く展開できる。
- 従業員のモビリティが拡大する。
- コスト節約。
- ワークフローの効率が高まる。
- 常に最新のテクノロジ。
UCaaS の短所としては、次のものがあります。
- 安定したインターネット接続への依存。
- 緊急通報が限定される。
- 既存のハードウェアとの相互運用性の問題が発生する可能性がある。
UCaaS への移行のベスト プラクティス
UCaaS システムへの移行には、どの組織にとっても利点がありますが、コミュニケーションの中断の心配が理由で、この切り替えをためらう企業もあります。移行を円滑にしてビジネス継続性を確実にするには、次のベスト プラクティスを考慮してください。
- 現在使用しているコミュニケーション ツール スタックの監査を行う。
レガシのコミュニケーション システムから UCaaS プラットフォームに移行するときに重要なのは、現在従業員が使用しているすべてのコミュニケーション ツールを、すべてのチームと部署にわたって特定することです。機能が重複しているツールや、まったく使用されていない機能が見つかることもありますが、これらは新しい UCaaS システムへの移行にあたって十分な情報に基づいて意思決定を行うのに役立ちます。
- 自社のニーズを評価する。
UCaaS システムは一般的に、階層型サービス プラン上で運用されるため、どの機能が自社に必要で、どこに現在ギャップが存在するかを知ることはきわめて重要です。この評価の期間は、チーム メンバーからフィードバックを集めてワークフローを改善できる場所を知る機会でもあります。
- チームの注意を喚起して移行タイムラインを知らせる。
UCaaS システムに移行するときは、その切り替えのタイムラインをチームが理解していることを確認してください。それは段階的ロールアウトか、それとも即座に移行するのか? 従業員に常に最新情報を伝えるようにすれば、従業員がプロセスを文書化するための十分な時間を持つとともに、ビジネスの混乱を最小限に抑えることができます。
- 学習リソースに早くからアクセスする。
コミュニケーション システムを切り替えるときは、学習カーブに沿って習得されることを期待できますが、サポートとリソースを早くから用意しておくことは、そのプロセスを円滑にするのに役立ちます。新しい UCaaS システムの実装が完了した時点で従業員が必要な知識をすべて身につけているようにするために、UCaaS プロバイダーから提供される学習資料を活用するか、トレーニングを実施してください。
適切な統合コミュニケーション プロバイダーを見つける方法
新しい UCaaS プラットフォームへの投資には、新興企業と既存企業のどちらにとっても多数の利点がありますが、プロバイダーを比較して自社のニーズに最適な UC プロバイダーを選ぶことは難題となることもあります。自社のビジネスにとって最良の UC プロバイダーを見つけるには、次の条件を常に考慮してください。
- 顧客サービス
その UCaaS プロバイダーでは、ライブ チャットまたは電話でのサポートをいつでも利用できますか? 初期実装または UC 移行時の支援サービスはありますか? チーム オンボーディングまたは継続的トレーニングはありますか? 問題のトラブルシューティングが必要になったときに、どのような支援を利用できるかを知っておくことは、最良の UC プロバイダーを見つけるときに考慮すべき重要な要素です。
- セキュリティ
リモートおよびハイブリッドの従業員はさまざまなネットワークとデバイス上で仕事をしているため、UCaaS プロバイダーが提供している包括的なセキュリティ機能に注目することが重要です。投資の前に、担当者と UC プロバイダーのインフラストラクチャについて話し合い、データ暗号化、脅威管理、アクセス許可および制御について確認してください。
- 信頼性
UC プロバイダーを比較するときは、アップタイムの履歴を考慮してください。または、そのプロバイダーの信頼性パフォーマンスについてのドキュメントの閲覧を要求してください。アップタイム率は 99% を超えていることが必要です。UC プロバイダーのソーシャル メディアのページもチェックして、サービス停止のパターンや履歴があるかどうかを調べるとよいでしょう。
- 一貫したユーザー エクスペリエンス
UCaaS システムを導入すると、従業員がさまざまなデバイスで仕事を遂行するのが簡単になりますが、UI と UX の一貫性があることはきわめて重要です。これによって時間を節約できるとともに、従業員が毎日使用するコミュニケーション ツールのナビゲーションと管理が簡単になります。また、IT 担当者が必要に応じてサポートを提供することも簡単になります。
UCaaS の未来
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的な大流行が理由で、UCaaS テクノロジは多くの企業にとって欠かせないものとなりました。チームのリモート ワークがこれで実現し、不確実性の時代でも競争力を維持できるからです。未来に目を向けると、UCaaS は引き続き企業のデジタル トランスフォーメーションの主要部分となり、チームの内部プロセスや顧客エンゲージメントの向上と新しい市場への適応に役立つでしょう。
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) パンデミック以降の UCaaS の成長
UCaaS テクノロジは、ハイブリッドまたはフレキシブルという働き方モデルを採用する企業の増加に伴って普及しました。分散して働く従業員のニーズを満たすために、UCaaS の機能は急速に進化しています。
たとえば、あるメンバーが退席中、通話中、または在席中であることを仕事仲間に知らせるプレゼンス キューは、UCaaS プラットフォームの主要機能になりました。これらのツールを利用すると、集中の妨げとなるものを減らすことができ、従業員のワーク ライフ バランスの維持にも役立ちます。他のメンバーが仕事に集中しているか、それともその日の勤務を既に終えているかがわかるからです。UCaaS のビデオとチャットの部分も進化しており、新しいリアクション機能を利用するとディスカッションへの積極的な参加を促すことができ、会議の出席者のエンゲージメントが向上します。
ビジネス コミュニケーション テクノロジの未来
コミュニケーション テクノロジの進化に伴い、クラウドベースの UC プラットフォームを検討する企業が増えています。その目的は、常に最新の機能とセキュリティを利用できるようにすることです。ビジネス コミュニケーション テクノロジの未来を形成するその他の傾向としては、次のものがあります。
AI
チャットボットとスマート アシスタントからデータ インサイトに至るまで、AI と機械学習のテクノロジは UC プラットフォームの中で進化を続けていくでしょう。UCaaS の中では、AI がプロセス自動化によってワークフロー向上に役立つ可能性があります。また、音声テキスト変換機能によってユーザー補助が向上し、インテリジェントなスケジューリングと推奨事項によって効率が高まります。
統合型のカスタマー リレーションシップ ツール
UCaaS が従業員のコミュニケーションとつながりに役立つことは明白ですが、顧客との関係も強化することができます。ビジネス テクノロジの発展に伴い、コンタクト センターまたは顧客関係管理 (CRM) のツールをそのプラットフォームに統合するという形でシームレスな顧客エクスペリエンス向上の方法を提供する UCaaS ソリューションが増えています。
高度なセキュリティ
コミュニケーションとコラボレーションの方法が増えることは、セキュリティ脅威の侵入口が増えることでもあります。コミュニケーション テクノロジの進化に合わせて、UC プラットフォームは今後もインフラストラクチャの強化を続けて脅威管理、暗号化サービス、データ保護をさらに向上させていくでしょう。UCaaS では、特定の業種を念頭に置いてコンプライアンスのニーズに応えるためのセキュリティ アドオンも開発される可能性があります。
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よく寄せられる質問
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UCaaS (Unified Communications as a Service) はクラウド デリバリー モデルの 1 つであり、統合コミュニケーションつまりチャット、通話、ファイル共有、ビデオ会議などのツールを 1 つのインターフェイスまたはプラットフォームにまとめたものです。
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VoIP は、音声をデジタル信号に変換するテクノロジであり、これを利用するとインターネット上での電話サービスが可能になります。一方、UCaaS とはさまざまなコミュニケーション ツール、たとえばチャット、通話、ビデオ/電話会議を統合して 1 つのクラウドベースのプラットフォームにまとめたものであり、その音声コミュニケーション機能に VoIP が使用されます。
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UCaaS はクラウド ソリューションではありませんが、クラウド デリバリー モデル上で稼働します。つまり、UCaaS プラットフォームはセキュリティを維持しながらインターネット上でホストされるので、オンサイトのホスティング インフラストラクチャは必要ありません。
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UCaaS の利点としては、ハイブリッド従業員の生産性の向上、ワークフローの効率化、より良いコラボレーション、コストの縮小、スケーラビリティ、柔軟性などがあります。
Gartner 社は、調査出版物で言及しているいかなるベンダー、製品、サービスも支持しておらず、最高評価を獲得したベンダーや他の何らかの評価を獲得したベンダーのみを選択するようテクノロジ ユーザーに推奨しているわけではありません。Gartner 社による調査出版物は、Gartner 社の調査組織の意見で構成されており、事実の表明と解釈すべきではありません。Gartner 社は、明示的または暗黙的にかかわらず、商品性や特定目的への適合性の保証を含む、この調査に関するあらゆる保証を放棄しています。
Gartner, Magic Quadrant for Unified Communications as a Service, Worldwide, by Rafael Benitez, Megan Fernandez, Daniel O'Connell, Christopher Trueman, Pankil Sheth (2022 年 11 月 28 日)
2. GigaOm, Competitive Voice Services Reliability Benchmark v1.0, Dana Hernandez (2022 年 9 月 13 日)
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